[街づくり事業担当]
明日のまちづくり委員会 事業方針 委員長 中嶋 亮順
まちは、その土地の伝統文化を受け継いできた、魅力にあふれる人々から形づくられるものだと思います。そ して伝統文化は、その土地の風土に合わせて人々が創り上げたものであり、そこには多くの人々の想いが詰まっ ています。この想いとは、人を地域を愛する気持ちであり、次の世代が繁栄するようにと願いが込められている と思います。人が人を想い、手を取り合ってきたからこそ今の比企地域があり、その人々の想いこそが比企地域 を創り上げてきた「まちらしさ」であると考えます。
しかし昨今では、伝統文化に携わる機会も減少し、伝統文化を受け継いでいくはずの若い世代が流出し続けて います。この現状を見過ごしてしまうといずれは伝統文化が廃れていってしまうかもしれません。伝統文化が失 われてしまうと人々が受け継いできた想いも途絶え、いずれは比企地域の「まちらしさ」が失われてしまうと考 えます。したがって今年度、明日のまちづくり委員会では、比企地域で培われてきた伝統文化を見つめ直し、比 企地域の多くの人々に伝えることで、この「まちらしさ」を次世代へ繋いでいくことが出来ると考え、活動して いきます。次世代の人々が伝統文化に込められた想いや知恵を知ることでより深くこのまちと繋がり、そこから 新たなまちらしさが産まれ、その先に自分の住むまちに誇りを持ち希望を持って住み続けることのできる、自慢 の故郷が創造されると確信します。 「まちらしさ」である目には見えない人の想いは、形のある伝統文化を通すことでより深く知ることができる と考えます。そして、その「まちらしさ」の一部は、土地の風土や人々の生活を反映した食文化によって伝える ことができるでしょう。食べる相手を想うことで作られてきた食文化には人々の想いが込められており、比企地 域にも多くの食文化が受け継がれています。食を通じて比企地域の伝統文化を知ることで、人々の想いを知る機 会となるでしょう。また、「まちらしさ」を伝えるために、伝統文化の育まれた風土を知ることも欠かせません。 比企地域にはたくさんの川があり、このまちを流れる川は私たちの生活を支え、まちとまち、人と人とを繋いで きました。豊かな川は樹木を育み、その木を使った伝統文化が比企地域には受け継がれています。そしてその伝 統文化には、使う人々のことを想う気持ちが込められているのです。このまちを形作ってきた自然である川を体 感し、人とまちとが繋がる機会を創ることで、伝統文化を創り上げてきた人々の想いを知るが出来ると考えます。 これら伝統文化に込められた人々の想いを伝えていくためにも、私たち自身も人を地域を愛する気持ちを持ち、 比企地域のことを想う多くの人々と手を取り合い協調して活動を行っていきます。
比企地域の人々が伝統文化を通して人々の想いを受け継ぐことができれば、次の世代へと「まちらしさ」を繋 げていくことも可能となるでしょう。それこそが、次の世代へと続く明日のまちづくりとなり自慢の故郷を創出 していくことに繋がるのです。 |
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