公益社団法人 比企青年会議所
 2019年度 理事長所信

第三十九代理事長 新田見 隆

We Love HIKI!!

 
~愛する気持ちが自慢の故郷『HIKI』を創る~



【はじめに】
 1981年東松山青年会議所設立。1995年比企青年会議所へ名称変更。2014年公益社団法人格の取得。 時代の変化とともに組織の形を変え、運動方針や活動内容も変化をし続けていますが、変わらない想いがあります。これまで38年間、この地域でJCに携わってきた恐らくその全員が想い続けてきたこと、それはこの地域 とこの地域に住まう人々のことだと思います。そして愛する地域のために、明るい豊かな社会の実現を目指すと いう創始の精神はしっかりと受け継がれ、今年39年目を迎えます。 バブル期にベッドタウンとして増え続けた人口は1995年を境に減りはじめ、比企地域の9市町村のうち7 町村が消滅可能性都市と呼ばれるようになり、有配偶率の低下が進み少子化・高齢化も他の地域と同様に進んで います。ショッピングモールや大型スーパー、インターネットなどの普及も進み、不自由のない暮らしができる ようになったと感じる一方で、人との直接的なコミュニケーションを取らなくても生活できるようになり、次第 にコミュニケーションを面倒だと言い、避けるようになってきているのではないか、それが自由だと考え生活を しているのではないか・・・。そう考えてしまう時がある。そしてそのような考えは、我々JAYCEEにも広 がってきているのではないでしょうか。では今「我々の比企のため、比企の地域性を磨き輝かせるために」何を していくべきなのか。 2019年は一人ひとりのJAYCEEが、「人を、地域を愛する気持ち」を持ち、まちづくりをしていく主体 者であることを強く自覚し、しっかりとコミュニケーションを取り意識を通わせ、同じ方向に進むこと、そして その想いを対外に運動として伝播していく。人とのつながりや、地域とのつながりが郷土愛を育み、郷土愛に満 ちた人々が増えていくことでこの地域の希望となると信じて。今こそ我々の比企のため、この地域をさらに磨き 輝かせるために、郷土愛と希望あふれるみんなが自慢の故郷と呼べる地へとしていこう! そして2015年に開催させていただいた、比企青年会議所35周年記念式典の場において、中期ビジョンと して「故郷とよべるまちづくり」を方針とし、「連携」「継続」「強化」というキーワードを打ち出しました。この 3年間で積み上げてきたものを、強化していく時期となります。誰よりも危機感を持ち、誰よりも主体者意識を 持つ我々青年経済人だからこそ、誰よりも「人を、地域を愛する気持ちを」持ち、考え、行動する。その想いが 仲間達へと伝わり、周囲へと伝播していけば、必ず道は開け繋がっていきます。

地域を愛する組織運営

この組織の最高意思決定機関は総会であり、一人ひとりが主体者意識を持ち意思を表明できる場であり、それ と同時に意識を共有する場でもあります。今までも名称変更や公益法人への移行など、組織の根幹にかかわるこ とをメンバー全員で共有し現在へと至っています。青年会議所として長年にわたり創り上げてきた形式美を通し 意識を通わせ同じ方向を向き次へと繋げていく。しっかりとした組織運営が求められます。 - 14 - まちづくりをしていく公益法人として、公益的な事業をしていくことは勿論重要ですが、組織としての運営が うまくいかなければ、全てに影響を及ぼしてしまい活動が出来なくなってしまいます。人を、地域を愛し、地域 を考える我々は、組織運営も盤石にしていかなければなりません。 併せて、対外的に我々の活動と地域への想いを広めていく広報も、重要な担いになっています。我々の想いを 対外的に伝播して行く上で多くのメンバーに参加していただき、時代の変化に合わせた媒体を有効に活用し、世 代を超えた多くの方に知っていただけるような広報活動を進めて行きます。 

 

地域を愛するまちづくり

市街化地域から日本の原風景とも言われる里山まで、9市町村ある活動エリアはとても広く、様々な魅力に溢 れています。この地域を受け継ぎ守ってきた方々がいて、そこに移り住んできた方々がいる。まちを創るのは人 であり、繋いで行くのも変えていくのも人なのです。この地域を愛し、この地域を考えてきた先人が居たからこ そ、今の比企地域があるのです。しかし、時代とともに変化していくまちづくりは一人の力ではできません。多 くの力が必要となるのです。また多くの力が集まってもそれぞれが別の方向を向いていたのでは意味がありませ ん。同じ方向を向き、共に手を取りあえる、パートナーと呼べる存在が必要不可欠となります。先ずはメンバー が「人を、地域を愛する気持ち」を持ち、共に手を取り、その周りへと伝播していくことが重要です。 そして、この地域の特色を広く、多くの方々に知っていただく機会が必要と考えます。地域を愛する我々だから こそ、広域で活動する我々だからこそ、地域の垣根を越えて、比企の魅力を活かしたまちづくりを展開していき ます。 主体者意識を持つことで責任を持ち、愛する比企の地を、魅力あふれる地域へとしていこう。その想いが、郷 土愛へと繋がると信じて。「故郷の自慢」が出来るって最高ですよね。 その中心にはリーダーたるJAYCEEが必ず必要となります。

 

【地域を愛する青少年

私たちの子どものころとはまちの風景は変わり、遊びも教育も大きく変わりました。最近では、屋外でもゲーム をする子どもたちをよく見かけるようになりましたし、携帯電話も小学生から持つ時代になり、直接触れ合う機 会が減ってきているのではないかと、感じることが多くあります。しかし変わらないものもある。それは子ども たちの笑顔。子どものころに経験したことは、大事な宝物となり、人格の形成にも大きく関わってきます。自然 との触れ合いや、多くの体験など、全てのものが人を育てていくのです。我々の愛する活動エリアには市街地か ら里山まで多くの魅力が溢れています。子どもらしく思い切りチャレンジし、この地域を体感してもらう。その きっかけ作りが必要なのです。そして、夢を持ってもらいたい。 一つひとつの経験や「人を、地域を愛する気持ち」を持った人との出会いが、子どもたちに希望をもたらし次 の世代へ繋がる自慢の故郷になって行くでしょう。子どもたちの未来を明るくしていくのは我々青年世代の務め であり、そうしていく責任があると考えます。

 

地域を愛する会員拡大・人間力

昔からよく使われる言葉があります。「まちづくりは人づくり」。比企青年会議所に入会してこの言葉の意味を 本当の意味で知ることが出来ました。2020年に40周年を迎える我々は、この地域で公益性を持ちまちづく りを進めていく唯一の法人であり、ここでの学びや達成感、「人を、地域を愛する気持ち」を持つ人との出会い は、他では得難いものになるしょう。しかしながら毎年卒業生を輩出していく中で会員の拡大が間に合わず、 - 15 - メンバーは最盛期に比べ半数ほどになっています。今こそ我々は愛する比企のため、多くの仲間に呼びかけ、意 識の共有を図る時なのです。そして我々は、責任ある青年経済人として、まちづくりをしていく主体者として、 多くの知識を学んでいく必要があります。そしてその学びを、多くの愛する方々と共有していく必要があるので す。知識を付けることにより個の力を高め、学びを共にしていくことで、意識の共有を図る。その学びを愛する 地域に還元していくことにより、この愛する比企の地がより魅力を高め、地域に住まう方々の希望となるでしょ う。

 

40周年という節目に向けて

比企青年会議所は、2020年に40周年の節目の年を迎えます。35周年の際に打ち出した5か年計画の総 括をするとともに、希望溢れる未来へと繋いでいく為の新たな挑戦のスタートとなるこの節目の年を、より良い 形で迎えるためには、しっかりとした準備が必要となります。1981年、愛する地域のため立ち上がった、そ の襷を繋いできてくれた先輩諸兄に対し、その志を託せる現役世代が居ることを示し、携わってきていただいた 皆様への感謝の意を表し、これからの我々の方向性を示していくための、心構えが必要なのです。 主体者とし ての意識と、責任を持ち、考え、行動する。LOMが真に一体となって取り組んで行く課題を、牽引していくの は組織の核となるメンバーです。これまでの経験をしっかりと伝え、背中を見せ、憧れとなろう。 人は一人で は生きられません。人を、地域を愛する気持ち、そして責任ある勇気を持って、この地域のリーダーになるのは 我々、JAYCEEなのです。そしてその真の心が周囲を巻き込み変化をもたらすと信じ、この愛する比企の地 を、自慢の故郷へと導こう! We Love HIKI!!